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パナソニック エレクトリックワークス株式会社
大規模企業の新規事業では、組織規模や既存の商流による制約がつきものです。しかし、限られたリソースの中でアカウント営業を軸にWeb施策を導入した結果、従来のチャネルだけでは届かなかった顧客との接点を創出し、新たな動きが見え始めることがあります。
パナソニック エレクトリックワークス株式会社(以下、PEW社)は、コンセントから照明、エコキュートなどの幅広い電設資材を製造し、電気工事会社やハウスメーカー、大手ゼネコン・サブコンに商品を販売するパナソニックホールディングス傘下の事業組織です。全国に供給網を持つ同社のWebマーケティング担当者は、どのような課題に直面し、どのような対策を講じてきたのでしょうか。会社全体と担当者双方の視点から、マーケティング本部で新規事業を担当する川村様にお話を伺いました。
目次
ー 現在従事されている業務についてご教示ください。
マーケティング本部で、主に業務プロセスを改革する部署であるビジネスアーキテクトセンターに所属しています。そのなかでも少し特殊な立ち位置で、関係業界の業務プロセスを変革して生産性を向上させる役回りを担当しています。
ー 御社は、これまでWebマーケティングの施策をどのように展開されていたのでしょうか?
会社全体としてマーケティング本部という組織がありますが、マーケティングと銘打ちながら、これまで施策への体制確立が不十分でした。どちらかというと、昔からの関係で築き上げられた代理店や電材卸会社のチャネルを強化することを基本戦略としてきたため、社内にデジタルマーケティングで売上をつくるノウハウがあまり蓄積されていないことが課題だったのです。
ー 歴史ある大規模な会社であれば、それまでの商慣行で培ったチャネルを活かすのは当然のことです。
ええ。ただ、その課題は私の業務にも関わってきていて、電設資材は昔からの強力なチャネルで商品を供給したり、PRしたりすることが可能なのですが、新規事業を立ち上げる場合にはそのルートが使えない場合があります。世の中にサービスを供給したり、認知してもらったりすることがなかなか難しく、そうなるとWebを頼ることになるわけです。
しかし、新規事業の際にはそのノウハウが活用できないので、方向性が見えなかったり何から始めるべきかわからなかったりという状態になることが、私自身の業務で感じた課題ですね。
ー Webマーケティングに期待する機運が社内にもあるのでしょうか。
会社としても、サービスを直接提供する皆様との距離が遠く、ずっと課題になっていました。ですからPEW社全体としてもアカウント営業で顧客との関係性を深めながら、顕在課題の解決はもちろんのこと、前段となる潜在的な課題も一緒に見つけていくことでライフタイムバリュー(LTV)を最大化していく方針が出されています。
ー お客様との長期的な信頼関係を目指して、アプローチを強化されるわけですね。
はい。ですから、ダイレクトなコミュニケーションを強化していく必要があります。今までのチャネルではどうしても間接的なコミュニケーションが入る場合があり、情報が伝わり切らないところがあるので、Web上やMAツール、なかでもMAツールはここ数年、試行錯誤を繰り返しながら利用を広げているところです。
ー そうした施策によって、人員的なスケールメリットは上がっていますか?
営業活動を行う部署や営業を企画する部門が、営業所単位でMAツールを使って何か新しいアクションを起こそうといったプラスの業務が発生していると思います。専門人員を配置するというよりも、それぞれの職務が拡大して対応しているイメージですね。これは会社全体の話です。
一方、私は新規事業を行っていく立場ですが、少数の人数で施策検討・実行をしていることも多く、私自身も他業務と兼ねながらWebマーケティングを行っています。
ー 新規事業とともに他業務を行えば、単純に稼働が増えてしまいますね。
戦略的なことを決める割合を多くしないと、事業が進んでいかない実感があります。ですから大筋を決めた後、手を動かす稼働にまで回りきらない点は実感していますね。どちらもやると大変で事業が回らないので、なんとかしないといけないとは思っていました。

ー MUサービスと出会ったきっかけを教えてください。
担当する新規事業でMAツールを入れたいと考え、検討の末「SATORI」を導入したことに始まります。SATORIさんは非常にカスタマーサクセスへのサポートが手厚く、毎月1回は必ず打ち合わせをさせていただいて、導入初期にはかなり頻度が高く対応していただきました。
そして導入から3カ月くらい経ったとき、WebでSEOやコンテンツを充実させることをご提案いただき、ご紹介いただいたのが今のMUサービスだったのです。
ー 御社としても、もともとSEOなどの施策を行いたい思いがあった上での提案だったのでしょうか?
はい。顧客の特性もあり、顧客接点の獲得はオフラインが中心でした。ですから説明会に直接足を運ぶ機会が多く、北は北海道から南は沖縄まで全国津々浦々で行っていて、これに稼働を割くことでリードが手に入る体制は長く続かないと懸念していました。
このような相談をさせていただいたところ、オンラインによるインバウンドでリードをとれる体制を考えていきましょう、というご提案をいただきました。
ー ちなみに、ご依頼いただく際には他のサービスを選択する可能性もあったのでしょうか。
実は当時、もう1社から提案がありました。比較検討の上MUサービスさんに決めたわけですが、当時の社長様自らが出席していただき、SEOやWebマーケティングに関する基本的な哲学・考え方を提案書に盛り込んでいただいていて、それにとても納得感のあったことが一番の決め手でした。
あとは料金体系にポイント制を採用されていて、途中でも依頼すれば業務に割り振られたポイントを別の業務に切り替えられることも大きかった。新規事業は注力する部分が短期的に変わる可能性があったので、魅力的に映ったのです。
ー 複数部署や関係者が関わるなかで、導入検討から決裁に至るまでのプロセスにおいて特に意識された点はありますか?
自分の部署に知見がある人があまりいないので、投資対効果の説明には工夫を凝らしましたね。単なる施策ではなく、蓄積される資産になることを訴え、合意形成を図っていきました。
ー 導入後の変化という点で、何かご実感されていることがあれば教えてください。
定量的な変化、という意味では「0→1」になったことだと思います。それまではコンテンツの数を作成できておらず、あってもSEOの観点から公開した記事ではありませんでした。Webで集客するアクションを、まず0から1に始められたことですね。
ー サービス導入後の定性的な変化、という点ではいかがでしょう。
先ほどお話した戦略を決める意思決定後、つまり実際に手を動かす場面になると、やらなければいけないのに後回しにしていたことが意外と多かったんですが、その点もMUサービスさんがリードしてくれています。「これに回答してくれたらOKです」「これをやれば、いつまでにこちらをやります」といった、段取りをしてくれるんです。
その通りに納品されると気持ちの面でだいぶ楽になり、自分のやりたいことを前に進められているのでうれしく思っています。
ー 業務省力化につながったのですね。
今までの仕事量が100だったところに、SEOに基づくコンテンツを拡充するWebマーケティングの仕事が20降ってきた。これに対応ができていなかったり、対応しようとすると他が後回しになったりしていましたが、MUサービスさんが手伝ってくれることで20の部分をやりくりできるようになりました。感触としては、この表現が正しいかもしれません。

ー MUサービスを導入したことで、社内的な働き方、意識などの点で何か変化はありましたか?
私の部署の話ですが、今まではWebマーケティングやSEOを使ってインバウンドリードを獲得していくという文化そのものがありませんでした。重要性は認識していたものの、「本当に効果があるのだろうか?」と懐疑的な思いはあったと思います。
ただ、地道に行ってきた取り組みが少しずつ成果に表れ始め、ようやくオフライン中心のリード獲得に頼らなくてもいいのではという希望的観測が出始めているように感じます。かりにメインのチャネルにならなくても、オフラインのチャネルと同等にまで立てるのでは、と評価してもらえているのではないでしょうか。
ー 導入直後に不安が伴うのはもっともなことです。記事のクオリティはいかがでしょうか。
ご依頼前までは、業界に受け入れられるコンテンツをご作成いただけるのか不安なところもありました。ですが双方向のコミュニケーションに加え、業界特性が非常に強い分野でも綿密な調査の上でご作成いただいているので、良い意味で「想像を超えてきた」というのが率直な感想です。
ー 今後、MUサービスに求めていきたいことはございますか?
もう少し上層の戦略や、方針段階からの提案を一緒にやっていきたいですね。
現在はSEOを目的とした記事コンテンツの拡充という基本路線で、この1年弱で40本近い記事が蓄積されました。その割合がかなりのものになっている一方、記事以外にも今の私たちに必要なコンテンツがあるのではと感じています。
ですから、「今はこういうフェーズに入っているので、こういうコンテンツを強化したほうがいい」といった提案や、基本路線から変化してきている部分について「こうしたほうが」と示唆をいただけるとありがたいですね。同じ立場で考えるのは難しいかもしれませんが、そうした戦略を考える段階からご支援いただけると、今の私にはとても助かります。
ー 記事作成を基本方針としつつも、次のフェーズに入ってきたという印象なのでしょうか。
ええ。記事をいろいろなテーマで書いていただき、アクセスが多いテーマの記事もわかってきました。そこをさらに伸ばすには、記事だけではなく別のコンテンツ施策につなげることで、今の広く網をかけている状態から、多くかかっているところへピンポイントでアプローチするフェーズに行けると思います。そこについては前向きに進めたいですね。
ー 新規事業にはスピード感が求められると思います。ご担当されている川村様のイメージと、実際のスピード感に乖離はございませんか?
施策全体としては、結果が出るまでに時間がかかることが多い感じはしますね。例えばSEOで検索順位を上げようとすると、どうしても時間が必要です。ただ、当初の資料でも1年、2年と続けていくことが重要とご提案いただいていましたし、実際に1年経つなかである程度の糸口や攻め方が見えてきたので、納得できるものだと思っています。
ー MUサービスの対応スピードという点ではいかがでしょう?
そこは全く問題ありません。むしろ私の対応が早ければ、そのぶん早く動いていただけたのではないか、と思うことが多いです。猶予をもってご提案いただいているので、最低限のスピードを維持しつつ一緒に進んでいただいている印象です。

ー 川村様が、具体的に行ってみたい施策はございますか?
電気工事会社さんが困ったときに参照できる、メディアづくりです。
電気工事業界は「人」を重視する業界で、知り合いなどつながりの強さで協力し合う文化が根強い。何かあれば人にきくわけです。ただ、それにも限界があってネットで情報検索すると、いくつかコンテンツが見受けられるものの、まだまだメディアとしては弱いものが多い印象です。
ー 詳しく教えてください。
目指したいのは、本当のお困りごとを解決できる、いわば〝かゆいところに手が届くメディア〟です。電気工事会社さんが困ったときに「ここに行けばわかる」というメディアに成長させることが、私自身が考えるコンテンツのゴール。求められていることがだいたい絞り込まれてきたので、あとはそこを拡充する手段として、記事だけではなくホワイトペーパーや、それ以外に電気工事会社さんが求めている媒体をピンポイントで増やしていきたいですね。
ー 今後のビジョンをお聞かせください。
先ほどお話したように、人の稼働に頼ったリード獲得は限界を迎えると思っています。事業としてもそこに頼っていると頭打ちになるはずで、やはりオンラインでもリードを獲得できる体制づくりは初志貫徹で貫いてきます。Webで広く網をかけ、誰が何に関心を持っているかを把握できていると思うので、それをどう尖らせていくか、効力を持たせていくのかを次のステップとして考えています。
ー 具体的な数値目標はございますか?
リードの初回獲得経路では、現在オフラインが70~75%、オンラインが25~30%ほどですが、これを半々にすることを目標値に置いています。
いずれにせよ、会社全体としても旧態依然としたマーケティングだけでは売上確保が難しいはず。そんな未来にユーザーとの関係をより密にしたり、ソリューションを提案したりすることで、単なるモノ売りではなくコトによってユーザーと長期的な関係を築いていきたいですね。
ー オンとオフのメリハリをつける、というわけですね。
はい。毎回お客様のもとへ赴いてコミュニケーションを取ることも、もちろんウェットな関係で良いと思います。ただ、弊社も将来的な営業人員の不足が予想されているので、やはりWebマーケティングやMAツールを使って関係性を維持したり、新しい顧客を取りに行くことが必須になると思っています。
そういった意味で、今までの強力なチャネルだった卸などの商流に加え、Webも新たな武器として代表的なチャネルに育てる――これが今後のPEW社のビジョンでもあり、課題なのかなと感じています。
ー お話を伺いまして、御社全体のビジョン、そして川村様が関わっている領域でのビジョンの両者で共通要素が少なくないと感じました。オン・オフでバランスの良いリード獲得に向けて我々も貢献できるよう、邁進していきたいと思います。本日はインタビューへのご協力をありがとうございました!

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