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株式会社ふるいち
旅先や出張先等、土地勘のない街でもおいしいお店で食事をしたい。そんな時に重宝するのがGoogleマップの検索機能。お勧めの店舗がすぐに表示されて便利な一方、集客を左右するWebマーケティングの施策として、店舗経営者を中心に高い関心を集めています。
特製のタレをぶっかけた「ぶっかけうどん」を製造販売する株式会社ふるいちは、岡山県倉敷市を中心にうどん店を12店舗展開。江戸時代から続く白壁の街並みが美しい観光地・倉敷の名物グルメを提供するなか、店舗集客の手段としてMEO対策等Webマーケティングへの注力に余念がありません。
観光客のインバウンド需要が依然として強いにもかかわらず、同社が集客へ向けてさらなる高みを目指すのはなぜでしょうか。店舗運営 エリアマネージャー 田中輝様にお話しを伺いました。
目次
ー 御社は、どのような経緯でWebマーケティングに注力するようになったのでしょうか?
当社はHPこそ以前から持っていましたが、SNSについてはInstagramのアカウントを持っていただけで有効活用していませんでした。
また、3年ほど前から1店舗だけ地元の広告代理店とGoogleマップによる運用を行っていて、店長と広告代理店のやりとりでGoogleマイビジネスに設定、実施していました。
そうしたなか、SNS集客に強い会社や経営者が飲食業に参入し、個人経営のお店でも若い人がGoogleマップの検索順位を上げて積極的に集客し始めていることに脅威を感じるように。だから準備しよう、MEO対策もやっていこうとなったのがきっかけです。
ー 店舗を経営されている御社にとって、Googleマップからの検索上位表示は非常にマッチする施策です。
はい。私も当時リサーチしましたが、Googleマップで成功した会社が多いとか、口コミ数と評価が増えると自動的に集客が回るといったマーケティング手法の情報が出回っていました。それで情報収集を意識的に行って、口コミを集めて評価点数を上げようとしたり、検索にかかるような取り組みをしたりしていましたが、うまくいきませんでしたね。
2023年11月には「ぶっかけ庵 ふるいち」が美観地区にオープンしたこともあり、ますますWebマーケティングをしっかりやらないといけない、と自覚するようになったのです。
ー ご自身でリサーチしたからこそ、Webマーケティングの重要性を実感できたわけですね。
当時、Google検索は現実に即した結果が出ると言われていたので、強化しておきたいと思っていました。ただ、私以上に社長が問題意識を持っていましたね。
ー その他に何か課題はありましたか?
ECサイトの売上です。ページ作りを行う研修を受けて自分なりに研究し、楽天市場でランキング上位を狙ったりしましたが、自社のECも売上が上がっていなかったこともあり、改善の必要性を感じました。
ただ、ECサイトで売上がたたないので専属の担当者を置くわけにもいかず……。片手間で対応せざるを得ないジレンマもありました。
ー 大変な苦労と不安を抱えられていたなか、どのようなきっかけでマーケティングユニット(以下、MU)に依頼したのですか?
四苦八苦しても成果が出ず、協力会社に依頼しようと決めたのが2年ほど前でした。自分たちだけでは難しいという経営判断のもと、社長が舵を切ったわけです。
もともと御社とはトップ同士のつながりが良好だったことで、「Instagramもいいけど、店舗ビジネスはGoogleマップがいいよ」とアドバイスをいただき、お手伝いできるサービスがあると教えていただいたのです。
その後、MUさんのプレゼンを何人かのメンバーで聞いたところ、共感できたので依頼しようという流れになりました。
ー 歴史ある業種・業態の会社の場合、外注にアレルギー反応があると想像しますが、御社はスムーズに進められたイメージがあります。
トップの意思決定なので、自ずとそうなりました。ただ、当社にとっては未知の分野なので、信頼できる会社と組みたいという事情もあったでしょう。
ですから協力会社選びは慎重でしたし、一定の人間関係が決め手になったことは確かだと思います。
ー その後MUにご依頼いただき、MEO対策の施策を実施されていますね。
Googleマップの検索で上位表示させるには、コメントをしっかり返す必要があると伺ったので、まずコメントへの返信に半年ほど費やしました。今は全店で星4.0以上の評価を獲得することを目標にコメント返信や投稿を行っていて、キーワードによってはGoogleに弾かれて投稿できないケースもありましたが、それら一つひとつも上位表示に必要な知識として蓄積され、学びになっています。
また、口コミ件数を増やすためアンケートに答えていただき、そのままコメント投稿もしてもらえる施策を行っています。Googleマップに直接サービスをつけるのはNGとのことで、規定に抵触しない形で対応していただきました。
ー MUにご依頼いただいたあと、どのような変化を感じていますか?
従業員がWebマーケティングに関心を持つようになりました。例えばコメントにはできる限り24時間以内で返信しようと取り組んでいて、高い精度でできています。
それとネット上のお客様の声を集め、社内にフィードバックすることを会社の業務として体系化できました。お客様の声に敏感になり、クレームに近い案件でもすぐに対応できています。
ー 業務フローとして体系化できれば目指す方向も明確になりますし、業務効率も上がって働きやすい環境が生まれますね。
はい。今までだとお客様の声は店舗で直接聞くことしかできませんでした。それがGoogleマップでもInstagramでも取得できるので、従業員が自主的にお客様の声を共有しています。そんな光景が業務の日常になっているんです。
いくら質の良いサービスがあっても、誰も関心がなければ意味がありません。社内で体系化できたのも、サービスを通して一人ひとりがお客様の声を集めようとするマインドを維持できているから。それが当たり前の感覚になっていると思います。
ーそのような働き方は、具体的にどのような形で行われているのですか?
店舗とは別にあるプロジェクトチームのうち、2つのチームが中心となって動いています。
例えばお客様からクレームがあった場合、現場で対応するしかありませんでしたが、現在は彼らがオンラインでアンケートを実施して、お客様の声をお伺いしています。
それぞれのプロジェクトチームが、全社的な方針を基にアクションプランで作る仕組みで、「Google マップで星4.0点の評価を取ろう」「口コミを何件にしよう」と数値設定した上で、それに向けて動いているわけです。
ー 星4.0点の獲得といった目標設定は、意識が従業員の方のモチベーションになっているようにも感じました。
そうですね。「ぶっかけ」ふるいちの店舗は観光客がたくさんいらっしゃるので、地元以外の方の投稿が多い傾向にあります。特に外国の方は「長年の夢が叶った!」「感動した!」等、良いコメントと星5の評価をくれるんです。対して地元の方はもっとシビア。厳しいことはすぐに投稿され、良い面はなかなか書いてくれません。
繊細な日本人らしい、という見方もできますが、郊外のロードサイドで地元のお客様を中心に地域No.1を目指す当社のような店舗は、お客様の評価を上げるのが難しいですね。
ですから、口コミの投稿件数を増やすことが課題です。アンケートには意外とお答えくださるので。
ー サービスの導入によって、口コミ数はどの程度変わりましたか?
弊社の場合、そもそも口コミの件数が全然なかったところから始まっています。そこからアンケート企画等を地道に実行して、月間2、3件ほどだった口コミ件数が30件ほどに。お客様が安定して投稿してくれるようになりました。
特に「ぶっかけ庵 ふるいち」は、外国人観光客の方から非常に多くのコメントをいただいたこともあって、口コミ数で200数件、星4.7の評価をいただけました。当店はオープン時からWebマーケティングを意識していたので、そこは想定どおりです。
検索順位も上がりました。付近にある別のうどん屋さんより上位に来るようになり、エリアを絞ったローカル検索では、1.5kmほどの商圏で10何位から6位にまで上がっています。
ー メインターゲットは地元の皆さまなんですね。一方で御社の店舗は観光地の倉敷に点在していますし、インバウンド需要は依然として好調です。ターゲット層を広げるという意味で、外国人観光客をどうとらえていますか?
例えばショッピングモールの中に当社の店舗が入っていますが、岡山駅に直結していて観光客が多く、地元の方にもご来店いただいています。また、「ぶっかけ庵 ふるいち」は美観地区のすぐそばなので観光客が多い。つまり店舗で客層に違いがあるわけです。
そのなかで、現在は倉敷市と岡山市北区の方を中心とした地域密着のターゲティングとしつつ、倉敷にいらした外国人観光客にも間口を広げています。彼らは食事する場所を検索で探しますから、Google検索の上位表示は必須なんです。
ぶっかけ庵に来店される外国人観光客の方も、ほとんどが検索かホテルで紹介されたお客様。Google検索で上位にランクされるように対策したおかげで、ぶっかけ庵単体の売上は前年比約130%で年々推移しています。Uに第三者目線で意見をもらうことで新しいアイディアを得られます。
ー 売上が年々130%増! 素晴らしい数値ですね。
検索順位が明らかに上がったので、旅行会社からの引き合いが増えました。ぶっかけ庵は外国人観光客を戦略的ターゲットとしたことで、うまくハマったわけです。
ただ、そのためにはGoogleマップのコメントもそれなりに良い内容でないといけませんし、ある程度は評価も高くないといけませんよね。
実のところ、最初の一年は良いコメントがついても集客につながりませんでした。改善を繰り返した結果、検索から「良さそうだな」と当社の店舗に好印象を持ってもらえるようになったと思います。
ー MUにご依頼いただいたなかで、他に気になる施策はございますか?
現在、HPの検索順位を上げるために取り組みを進めているSEO対策です。
その目的は、順位を上げたいキーワードで検索した結果、当社が上位に来る状態をつくりたいという「思い」にあります。キーワード次第ではまだまだ圏外なので、もう少し上位に上がるように進めています。
ー 希望のキーワードで検索順位を上げたい、という意図があるのですね。
はい。「倉敷 名物」「倉敷 グルメ」といった、倉敷に関するキーワードで上位表示を目指したいのです。
今は「うどん」というキーワードにしても「ぶっかけうどん ふるいち」等の指名検索になりますが、「倉敷 観光」とか倉敷の街に関連したワード検索で上位表示されれば、倉敷に興味を持った方から「ふるいちっていう、有名なうどん屋があるんだ」と認知されます。
キーワードが強いほど難しいのは理解していますが、SEOにはそんな思いを持っています。
ー ご指摘のように、「倉敷」というキーワードで上位表示する難易度は高いと思われます。御社にとって大切なワードであることはわかりましたが、その思いの強さはどこから来ているのですか?
それは、当社が「いろいろな人が知っているけど、岡山県や倉敷に行かないと食べられないうどんをつくっている」会社になりたいからです。必要以上に店舗を増やして事業を拡大するやり方は、当社の方針ではありません。
もちろんECサイトがあって、今後は輸出も行いますが、それとは別に「ぶっかけうどんは有名だけど、倉敷に行かないと本場の味を体験できない」という、〝本当の価値〟を創造したいのです。
「倉敷市は食が弱い」と言われてきたので、名物づくりをすることで地域活性化につなげたいですね。倉敷と「ぶっかけ」ふるいちの組み合わせで、さまざまな場面で露出できればと思っていて、そのタイミングは近いうちに来ると思っています。
ー 今後、MUのサービスで期待していることがあれば教えてください。
MEO対策を始めWebマーケティングの施策を行っていただき、MUさんへの信頼がとても高くなっています。今後については、例えば評価を0.1上げるための対策を目に見える形で教えてほしい。それがわかれば現場のモチベーションにも一層つながりますし、業務として行った結果の判断材料にもできると思います。
口コミは対応したなりに件数という形で成果が見える一方、評価の場合は対策がわかりません。先が見えないところがあるので、私たちが継続的に取り組める情報なりノウハウなりを、MUさんとの定期的なやり取りのなかで得られるような関係を構築したいですね。
ー 御社のビジョンである地域貢献に我々のサービスも貢献していると想像すると、非常にモチベーションが上がりました。また、我々のサービスを通じて御社の「当たり前のレベル」の向上にも貢献出来てる事をとても嬉しく思います。さらに御社の成長に尽力したいと感じています。
本日は貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。
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