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一般社団法人 日本保健福祉ネイリスト協会
ひょんなことで介護福祉施設を訪問した、あるネイリストが体験した「奇跡」。
ネイルを施した高齢者の方に感謝され、施設に通い詰めるようになった彼女が目の当たりにしたのは、ネイルケアを受けた方々の生き生きとした姿でした。爪を彩ると笑顔が生まれ、話せるようになった、立てるようになった――かけがえのないエネルギーを前にして、自らの仕事に可能性を感じたネイリストこそ、日本初の福祉ネイリスト®という職業を確立した一般社団法人日本保健福祉ネイリスト協会(JHWN)代表理事・荒木ゆかり様です。
「ネイルサービスで笑顔の連鎖をつくりたい」という荒木様の旺盛な情熱は衰えを知らず、さまざまな活動を展開。2024年には能登半島地震の被災者支援で現地を訪問し、多くの入居者様にネイルを行って新たな笑顔を生み出しています。
そんな荒木様が抱えるWebマーケティングのお悩みは何だったのか。その根底にある情熱と、マーケティングユニットサービス(以下、MUサービス)への想いを伺いました。
目次
ー 荒木様が福祉ネイルの活動を始められたのは、2012年と伺っています。以降のご活躍も目覚ましく、2015年の協会立ち上げを経て、現在の一般社団法人日本保健福祉ネイリスト協会(JHWN)の協会名となったのが2018年のことと思います。改めましてJHWNの事業内容を教えてください。
当協会は高齢者や障がい者、病気療養中の方等、ネイルサロンへ行けない方のもとへ出張して施術を行う福祉ネイリスト®を養成し、そのためのカリキュラムを教えているスクール業が主軸です。
卒業生を通じて、エンドユーザーである利用者様にウェルビーイング、つまり心身ともに健康で、豊かな人生を送っていただけるようなネイル施術を提供する団体になります。
ー ネイリストと福祉ネイリスト®では、技術的にどのような違いがあるのでしょう。
医師を例に挙げるとわかりやすいと思います。外科の医師と耳鼻科の医師はそれぞれ「医師」という括りでは同じですが、持っている技術や患者さんがまったく違いますよね。
それと同じで、ネイルをおしゃれとして楽しみたい健康的な方がサロンにいらっしゃり、その要望に合う技術を持った皆さんが一般的なネイリストとして勤務しています。対して、私たち福祉ネイリスト®の場合はお体が悪い、年齢のせいでじっと座っていられない、障がいによって特定の体勢が難しい等さまざまな制限がある方が対象ですから、それぞれに見合う技術と知識、対応力を持っている点で異なると思います。
ー 福祉ネイリスト®の方は、医療的な視点も必要そうですね。
福祉ネイリスト®はいわば、医療従事者の方との間をつなぐ接着剤のような存在です。医療行為を行うわけではありませんから、ネイルをする人一人ひとりの心身状態が異なるなかで、必要に応じて病院へお連れするかどうかを施設の方とお話ししながら対応していきます。
手をいっぱいに開けない方や、精神面の関係で相手の目を見られないお客様等本当に多様で、それぞれに適切な対応を勉強してネイルケアを行うのが福祉ネイリスト®なのです。
ー 協会として意識している、Webマーケティングのターゲットをご教示ください。
現在ですと、福祉ネイリスト®を目指そうとする方々です。
その理由は、最近になって福祉ネイリスト®に近い美容や癒しのスキルを福祉の場に応用する仕事が増え、そういった職業に就く人を養成する組織が増えているから。当協会の認定校に入った生徒さんも比較してお申し込みされているので、多くの競合の中から選んでいただけるような、あるいはその方のニーズにぴったりなのが当協会のスクールであると明確にわかるようなWebサイトであり、SNSでありたいです。
ー MUサービスにご依頼いただく前のお話しをお伺いいたします。その頃のWebマーケティングはどのような体制で行っていたのですか?
協会の発足当初はお金もなく、Webマーケティングのノウハウもなかったので、知り合いに「できる人いる?」と声をかけたりして自己流で対応していました。
ただ、もちろん素人なので発信するメッセージに統一性がないと言いますか、全体的にバラバラだったと思います。WebサイトとSNSを運用していましたが、ユーザー目線で見た場合に申し込む入力フォームの場所がわからないといった、導線への配慮にも気が回りませんでしたね。
ー 自己流で行っていたことで、他にどのような課題・弊害を抱えていましたか?
鮮度のある情報をタイムリーに流せず、情報そのものも薄かったと思います。HPはありましたが、あるだけで機能していない状態。自分たちが持っている情報を発信できていませんでしたし、お客様の関心を惹くフックにもなっていませんでした。そこに焦りがあって「何とかしなきゃ」と感じていたんですね。HPを立ち上げたこと自体がゴールになっていたのです。
ー そうしたなかで、どのようなきっかけで当社サービスを知ったのでしょう。
それはもう、執行役員の高畑さんとの出会いにつきます。
もともと経営者の会でお会いして以降、高畑さんが皆様の前でお話しされる機会に立ち会うことが多く、お伺いするたびに私たちが知らない情報をたくさん持っていらっしゃいました。
ですから、お願いしても大丈夫だろうという絶対的な安心感がありました。周囲にもMUサービスに依頼されている方が何人もいらっしゃり、評判も良かったので間違いないだろうと確信しました。同業他社との比較もせずに決めてしまいましたね。
ーありがとうございます。ただ、外部委託をしようにも何をどうしてほしいかを説明できないことも考えられます。実際にご依頼いただいた際、どのように課題をアウトプットしたのでしょうか?
当時の課題を素直にぶつけました。まずはぐちゃぐちゃな状況を見ていただくと、順序立てて対処していただいたけました。
根本的に改善が必要なのはわかっていましたが、それまでは自己流なのでどこから手を付けていいのかわからず、対症療法のつもりで更新作業をしていたんです。
ー 対症療法のつもり、とは具体的にどのようなものでしょうか?
先ほども申し上げた、鮮度や価値が落ちた情報のことです。
例えば今月に研究会がある、といったイベントの告知をアップしていましたが、研究会を終えてからだいぶ経過していたり、メディアに取り上げられたという情報も過去のものだったり……。旬を過ぎた情報を上げても、見る人には今さらの感がありますよね。
また、認定校になりたい、認定校の生徒になりたいといった、もっとも大切な情報が内部では改定されていたものの、それが反映されていないこともありました。学びに来た生徒さんに「あれは古い情報なんです」と伝えざるを得ず、申し訳ない気持ちになりました。今は地域別に整理されていて、とてもわかりやすくリニューアルしていただきました。
ー 自己流の対策を行いつつ、お悩みも明確になっていたのですね。そんななかMUサービスにご依頼いただいたと思いますが、今はどのようなWebマーケティング施策を行っていますか。
1つはHPの改修です。特にオウンドメディアの記事がとても評判で、例えばカラーに関するこちらのコラム記事等は多くの反響をいただいています。こういった記事は素人では書けないと思うので、コラム記事の精度が非常に高いと感じています。
もう1つがInstagramです。ピン止めしているところの動画がわかりやすく、協会の取り組みがわかるようになっています。ちなみに、2025年7月のビュー数は目標に対して341%、フォロワー数は364%をそれぞれ達成しています。
ー それはすごい! 突き抜けた伸長率ですね。MUサービスを導入したことでの変化について、もう少し詳しく教えてください。ターゲット層からの反響等はいかがですか。
お問い合わせ数が増えましたね。今ではお問い合わせがない日がないくらいなので、とてもうれしいです。お問い合わせがあるとリアルタイムでメールが来る設定になっていて、「お問い合わせをいただきました」というメールが頻繁に協会へ届いています。
InstagramもDMで資料請求が来たり、コメントをいただいたりしています。今まではターゲットとするスクールで学びたい方からのアプローチはありませんでしたから、その点で大きな変化を感じています。
ー お話しを伺っていますと、福祉ネイリスト®という仕事そのものの認知度も高まっている気がしますね。
はい。最近は子育てをしている福祉ネイリスト®方の記事も書いていただきましたが、「小さい子どもがいてもできるんですね」とお声をいただきますし、記事を見て自分も目指したいという方が実際に増えています。
そう考えると、今まで漠然と関心をお持ちだったり、お子さんがいるという理由で想いに蓋をしていたりしていた方が多くいらしたことがわかりましたし、一歩踏み出せなかった人を後押しするきっかけにもなっているのではないでしょうか。
ー 自己流だった頃と比較して、稼働面での変化はいかがでしょうか。
業務が省力化されて、とてもありがたいです。事務員の方が来てくれたこともありますが、今までは記事を書いたり撮影をしたりする必要があり、インタビューをする時にも自分たちで福祉ネイリスト®にコンタクトを取らなければなりませんでした。
そこをすべてMUサービスで対応してもらっていますので、代わりに協会の方針を書く時間にあてたり、出張に行けたりと別業務に充てられています。100%の信頼でお任せしていますので、本来自分がするべき仕事ができているのは間違いないと思います。
ー HPのリニューアルによって、意外なところから問い合わせがあったそうですね。
はい。実はMUサービスにお願いした頃、世界規模の大手製薬会社からお問い合わせをいただいたんです。突然の出来事に困惑しましたが、これがきっかけで世界初となる国立大学病院とのネイル研究を行う活動につながっています。
こうしたご縁に恵まれたのも高い発信力があったからだと思いますし、いろいろなコラムをしっかり書いていただいているおかげですよね。
ー 素晴らしい成果ですね! このように、従来とは異なる人や企業からのお問い合わせは増えているのでしょうか。
その実感は強いですね。お問い合わせをいただく方の属性が変わってきている気がします。
今までのお問い合わせはネイリストさんからが多かったのですが、先日調べていただいたところ、卒業生3,000人のうちネイリストが1,300人。半分以上の1,700人がネイル関係者ではなく、さらに1,700人の内訳としてもっとも多い職業が介護系、次に多いのが看護師でした。
この結果は、福祉ネイリスト®を職場で生かしたい方が増えていることの表れだと思うんです。現場は引退したものの、介護や看護の知識に加えて福祉ネイリスト®の資格があれば、それぞれの立場からできることが広がるのではないか――そんなマインドが浸透しつつある気がしますね。協会としても方向性が見えてきたと感じています。
ー MUサービスに依頼して、特によかったと思う点を教えてください。
私たちには思いつかないことをご提案いただけることです。先ほどのカラーに関するコラム記事も、自分たちには当たり前すぎてニーズに気づきませんでしたし、小さなお子さんがいる方にインタビューをしましょうと提案された時も、周りがみんなそういう人なので意識していませんでした。
目の付け所の鋭さに助けられているので、本当にお願いしてよかったと思っています。
ー 今後、MUサービスに望むことはございますか。
よりプロ目線での提案をいただければうれしいですね。それがきっかけで、また新しい何かが生まれる可能性があると思うのです。
実は先日も、カラーのコラム記事が継続して好評なので「これ、書籍化できますよ」と言ってくださいました。その時は軽い気持ちでしたが、当協会にカラーの専門家がいるのでお伝えしたところ、「福祉ネイル視点の本っていいよね」と言っていただき、具体化するかもしれないと思ったんです。こうやって提案していただくことで、何か新しい価値が生まれるかもしれない。どんどん提案していただきたいですね。
ー 先ほどWebマーケティングのターゲットについて伺いましたが、福祉ネイリスト®の皆様の受け皿となる福祉施設もターゲットになり得ると思いました。
まず、集客のための切り口は別物だと思います。そのうえでの話ですが、実はちょっとしたお仕事のお手伝いを求める福祉施設様と働きたい人をつなぐマッチングサイトがありまして、そこに応募してアルバイトとして入り、福祉ネイルを導入してもらっている生徒もいるんです。
当協会では今後増える在宅ニーズに注目していて、在宅の方々で親孝行したい方や、今までネイルサロンに行けていたおばあちゃんたちとのマッチングができたら、と漠然としたイメージを持っています。
ー 在宅ニーズはこれから本格的になると思えば、難しさもありそうです。
ええ。現状ではニーズを正確に拾えるか、という不安もあります。
その点、スクールの生徒さんへの想いは明確で、卒業生の皆さんに輝いてほしい。福祉ネイリスト®の資格を取ることで人生が豊かになった、副業から本業になった、周囲から「ママさん、かっこいいね!」と言われ、生き甲斐を感じるようになった――そういう人になっていただけるよう、本気で支援していきたいんです。
ー 荒木様の熱い想いを感じました。そんな卒業生の皆様が輝くには、やはり福祉ネイリスト®として輝ける場が必要ですよね。
例えば、親がネイルサロンに行っていたけど送り迎えが大変で、家に来てもらえるとうれしいという声は入ってきています。輝ける原石の卒業生たちが各地域にいますから、「私はコレが得意です」とスキルを売りにできる彼女たちと、困っている家族を地域別にマッチングできたらいいですよね。
それと、卒業生1、2人くらいまでの小規模サロンを作る計画を進めています。高齢者のネイルケアができる、高齢者の対応が上手な卒業生がいることを発信して、それを見た高齢者の息子さん、娘さんからご連絡いただいたり、ご来店できたりする仕組みをつくりたい。いわば店舗型と出張型双方の機能を持っているサロンで、これは本気で実現していきます。
ー 素晴らしい取り組みです。新しい形のサロンができることで、どんな価値が生まれると思いますか。
在宅難民と呼ばれる方たちを救う一助になると考えています。1、2人規模の店舗型サロンだと手軽に来ていただけますし、出店時の個別契約や契約書の締結といった大切なことに対しては協会がサポート体制をつくり、パッケージにしてあげれば「私もやってみよう」と前向きになってくれると思います。その準備を来年以降にしていくつもりです。
ー 荒木様が描く、今後のビジョンを教えてください。
女性が輝く仕事をつくり、豊かな人生を送れる女性をたくさんつくっていきたいですね。私たちは、それに対して縁の下の力持ちとして支援することに振り切っていきます。
2024年には、当協会で能登半島地震の支援プロジェクトに参画。福祉ネイリスト®の皆さんが被災地の施設を訪問し、入居者と女性職員の方にリフレッシュしていただきたい思いでハンドケアを行いました。福祉ネイリスト®の資格を通して、取得された方が本当によかったと思え、その方なりの幸せをつかんでいただける世界をつくるため、当協会は変わっていこうと思っています。
そのスピードを速めるためにも、MUサービスさんにはお力を貸してほしいですね。もはやなくてはならないパートナーと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。
ー 荒木様の想いやビジョンの一端を知ることができまして、非常に感動いたしました。また、それらを実現するためのサポートができる喜びとともに、改めて身の引き締まる思いを持ちました。今後も荒木様、協会様の躍進につながる提案を行えるよう、尽力してまいります! 本日はインタビューへのご協力をありがとうございました。
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