自社が所有するオウンドメディアを活用して情報発信をしている企業にとって「どのように人を集めるのか」は、重要な課題のひとつです。
多くの場合、検索エンジンからの流入が主な集客経路となりますが、それだけに頼る必要はありません。例えば、SNSや動画プラットフォームを活用することで、より多くのターゲット層にリーチすることが可能です。また、広告出稿やインフルエンサーへの依頼といった手法も、効果的な集客方法です。
そこで今回は、オウンドメディアの集客を成功させるためにはどうすればよいのか、集客パターンとともに成功のポイントや注意点について解説します。
目次
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オウンドメディアへの集客方法7パターン

この項目では、代表的なオウンドメディアへの集客方法7パターンについて、それぞれの特徴を解説していきます。
SEO対策(検索エンジンからの流入)
SEO対策(検索エンジンの最適化)は、オウンドメディアへの集客方法としてもっとも一般的かつ効果的な方法です。具体的には、ユーザーが検索したキーワードに対して、自社のコンテンツが検索結果の上位に表示されるように最適化をおこないます。
上位に表示されることで、中長期的に安定したアクセスを獲得できる点が魅力です。
SEO対策にはさまざまな要素がありますが、とくに重要なのは「ユーザーの検索意図に応えるコンテンツ」を提供することです。また、情報の正確性や鮮度、他のサイトにはない独自の視点やノウハウを盛り込むことが検索エンジンからの評価を高めるポイントとなります。
関連記事:WebマーケティングのSEOとは?重要性・仕組み・対策内容も解説!
SNS
SNSはオウンドメディアへの流入を促す集客チャネルのひとつです。プラットフォームごとに、利用者の年齢層や男女比、特徴などが異なるため、自社のターゲットと親和性の高い媒体を選ぶことが成功のためのポイントとなります。
ただし、単にオウンドメディアの記事リンクを投稿するだけでは、思うような集客効果は得られません。共感を呼ぶ内容を意識することや、ユーザーにとって役に立つ情報を発信することで、多くの人の関心を引きやすくなります。
また、SNSは拡散性が高い点も特徴です。そのため、投稿内容によっては短期間で多くのユーザーに情報が届く可能性も秘めています。さらに、コメントやリアクションボタンを通して、ユーザーの反応をリアルタイムで見ることのできる点もSNSならではの魅力です。
広告
インターネット上に広告を出し、ユーザーをオウンドメディアに誘導する方法も集客手段のひとつです。広告には、以下のような種類があります。
| リスティング広告 | 検索エンジンで特定のキーワードを入力した際に表示されるテキスト型の広告 |
|---|---|
| バナー広告 | Webサイトやアプリの広告枠に画像・動画形式で表示される広告 |
| SNS広告 | SNS上でユーザーの興味関心や属性に基づき配信される広告 |
| 動画広告 | 動画プラットフォームで流れる広告 |
広告は、検索エンジンやSNSからの自然流入に比べて、短期間で成果が出やすい即効性が魅力です。しかし、出稿を続ける限り費用が発生することからコスト管理が重要です。
そのため、広告だけに頼るのではなく、他の集客方法と併用して活用することを検討しましょう。
関連記事:Web広告の出し方・手順は?代表的な広告媒体から出稿時の注意点まで徹底解説
動画プラットフォーム
動画プラットフォームを活用した情報発信は、近年注目を集めている集客手法のひとつです。例えば、自社の商品やサービスの利用シーンを動画でわかりやすく伝えた上で「詳しくはオウンドメディアへ」と誘導することで、自然にサイト訪問へと繋げることができます。
動画コンテンツの大きなメリットは、視覚と聴覚の両方に訴求できる点です。テキストや画像に比べて情報伝達力が高く、ユーザーの印象にも残りやすくなるでしょう。
ただし、動画の制作には、企画・撮影・編集といった工程が必要なため、一定の時間をかける必要があります。会社内での対応が難しい場合は外注も可能ですが、その分料金がかかる点はデメリットといえるでしょう。
インフルエンサーによる集客
多くのフォロワーを抱え、高い影響力のあるインフルエンサーに依頼し、オウンドメディアを紹介してもらう方法も選択肢のひとつです。
例えば、コスメであれば美容系インフルエンサー、ガジェット系であればレビュー系のインフルエンサーなど、自社の商品・サービスと親和性の高い方に依頼することが成功のカギとなります。
依頼する費用の相場は、一般的に画像や文章を投稿するSNSの場合、1フォロワーあたり2~3円ほど、動画系プラットフォームであれば、3~5円ほどが目安です。
フォロワー数が多いほど料金は高くなりますが、その分リーチ数が増えるため、高い集客効果に期待できるでしょう。
メールマガジン
メールマガジンに登録してくれている既存顧客や見込み客に向けて、オウンドメディア上で公開したコンテンツを紹介することもおすすめの集客方法のひとつです。
SNSとは異なり、ユーザーのメール受信箱に直接届くため、接触率の高さが魅力です。また、紙のDMに比べて印刷や発送のコストがかからない点もメリットといえるでしょう。
ただし、配信頻度が多すぎたり、読者にとって興味のない内容が続いたりすると、開封率の低下に影響します。メルマガそのものを解除される恐れもあるため注意しましょう。
プレスリリース
新しいサービスや商品などの情報を外部に発信する手段のひとつがプレスリリースです。
大手の配信サービスを利用すれば、ニュースサイトや業界メディアなどに広く情報を届けることができ、自社に興味を持ったユーザーをオウンドメディアに誘導するきっかけとなるでしょう。
とくに話題性のある内容であれば、SNSでも拡散されやすく、より訪問数の増加に期待できます。なお、プレスリリースを掲載してくれる配信メディアは複数あるため、自社の業種やターゲットに合わせて適切な媒体を選ぶことが大切です。
オウンドメディアの集客を成功させるポイント

オウンドメディアの集客を成功させるためには、いくつかのコツを押さえておく必要があります。ここでは、とくに大切な3つをご紹介します。
ターゲット・ペルソナを意識する
オウンドメディアのコンテンツを作る際には「情報を誰に届けたいか」を意識することが重要だといわれています。ターゲット・ペルソナが明確なほど、コンテンツに一貫性が生まれ、ユーザーのニーズに応えることができるからです。
上記の点は、他のチャネルを使った集客戦略においても大切なポイントです。というのも、SNSや動画プラットフォームによって、利用者の年齢層や性別の割合は異なるからです。
ペルソナがよく利用するチャネルを選ぶことで、より効果的にオウンドメディアに誘導しやすくなるでしょう。
専門性・独自性のあるコンテンツを制作する
オウンドメディアで成果を上げるためには、サイトはもちろんのこと、SNSやメルマガなどの他チャネルにおいてもユーザーにとって価値ある情報を提供することが欠かせません。
なかでも、専門性や独自性を備えたコンテンツは、他のメディアと差別化を図る上でも重要です。具体的には、一般的な解説だけでなく、自社の知見や事例などを織り交ぜることで、信頼性の高いオリジナルコンテンツを制作することができます。
このような専門性や独自性の高いコンテンツは、ユーザーの満足度を高めるだけでなく、検索エンジンからも評価される傾向があります。結果として、検索結果画面に上位表示されやすくなり、オウンドメディアへの流入数を増やすことにも繋がるでしょう。
集客チャネルを組み合わせる
オウンドメディアへの集客を成功させるためには、検索エンジンだけに頼らず、複数のチャネルを組み合わせた多角的な集客戦略を立てることが重要です。
現代のユーザーは、SNSや動画プラットフォームなど幅広いチャネルから情報を入手しています。そのため、ユーザーの多様化に対応した集客戦略が求められます。
この記事でもすでにご紹介したさまざまなチャネルを組み合わせることで、より多くの人にリーチすることができ、オウンドメディアの認知度を向上させることができるでしょう。
オウンドメディアの集客における注意点とは?
オウンドメディアにユーザーを集客する際の注意点を3つご紹介します。
自社サービスを宣伝しすぎない
オウンドメディアに訪れるユーザーの多くは、「自分の悩みを解決したい」「役立つ情報を手に入れたい」といった目的を持っています。
そのため、自社のサービスや商品のアピールを前面に押し出し過ぎると、単なる宣伝と受け取られてしまい、ページから離脱される可能性が高まります。たとえ、SNSや動画プラットフォームなどからオウンドメディアにうまく集客できても、ユーザーを逃がしてしまっては意味がありません。
まずは、ユーザーの悩みや疑問にしっかりと応えるお役立ちコンテンツを提供し、信頼を築くことが重要です。その上で自然な流れでサービス・商品を紹介することで、コンバージョンにも繋がりやすくなるでしょう。
更新頻度が少ないと効果が出にくい
検索エンジンからの評価を高め、オウンドメディアを検索結果画面の上位に表示させるためには、定期的な更新が必要です。また、長期にわたって更新されていないと、ユーザーに「放置されているサイト」という印象を与えてしまい、信頼性の低下に繋がります。
ただし、「とにかくなんでもいいから更新すればいい」というものではありません。更新頻度とコンテンツの質を両立することが重要です。そのためにも、無理のない範囲でスケジュールを立てて、質の高い情報発信を継続するようにしましょう。
コンテンツを更新し続けるだけでは成果に繋がりにくい
オウンドメディアはただ記事を更新し、集客するだけでは、必ずしも成果に繋がりません。
各チャネルからの集客を最大限に活かすためにも、オウンドメディア自体の運用を改善し続ける姿勢が大切です。例えば、アクセス解析ツールを活用すれば、ページの閲覧数や流入経路、離脱率などの詳細なデータを把握することができます。
このデータをもとに、どこに課題があるのかを明確にし、改善に活かすことが求められます。仮に、特定のページで離脱率が高い場合、ユーザーが求める情報を十分に提供できていない可能性が考えられます。このようなケースでは、記事の見直しが必要です。
上記のようにPDCAサイクルを回しながら改善に取り組むことで、成果に繋がるオウンドメディアを育てることができるでしょう。
オウンドメディアへの集客の成功事例
この項目では、私たちマーケティングユニットが携わったオウンドメディアの集客事例についてご紹介します。
難易度の高いキーワードで上位表示

大阪を中心にマンションやビルの大規模修繕工事・外壁塗装などを手がける株式会社白鳳様の事例です。
もともと、白鳳様のサイト上には、事例や実績照会などのコンテンツはありましたが、検索エンジンの最適化(SEO対策)を意識した記事は掲載されていない状態でした。
そこで、まずは「大規模修繕」といった競争が激しいキーワードで上位表示を狙えるように、サイト全体でのキーワードを設計しました。そして、打ち合わせを重ねながら対策するキーワードを選定。トータル20本の記事を制作しました。
その結果、サイト全体で年間3万PVを獲得できるメディアへと成長。また、「大規模修繕 大阪」というキーワードで3位を獲得することにも成功しました。
新規記事の追加で年間213万PVを超えた事例

名古屋市を中心に展開している接骨院のハートメディカル様の事例です。
もともと、スタッフの方がブログを更新していましたが、検索からの流入キーワードは「膝 窩筋」「腓骨筋 腱炎」など、すでに接骨院に通っている方や、専門的な知識を持った方しか知らないキーワードがメインとなっていました。
このままでは新規顧客の獲得に繋がりにくいため、「膝の痛み」や「腰痛」などの一般の人が検索するキーワードで上位表示する必要がありました。
そこで、上記のようなキーワードを対策するために既存記事をリライト。追加での新規記事の制作もおこなったところ、サイトへの流入が増え、年間213万PVを超えるメディアへと成長しました。
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